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ままかり

ままかり  こないだの連休のとある日。庵治町民の友人(実家:漁師さん)よりTELあり。
「今から船外機(ボートにエンジンを取り付けたやつ)で『ままかり』釣りにいくで。俺今日から“趣味:釣り”にするけん。自分も今日から“趣味:釣り”にしたらええんちゃん?仕掛けとか買わないかんけん、とりあえず今から迎えにいくわ」
 と。

 ちなみに「ままかり」とは、あまりにおいしすぎて自分の家のご飯がなくなってしまい、隣の家からご飯を借りてこなければならない、っていうことに名前の由来があるそうです。岡山県の名産ですね。
 そのご飯の話とかがありつつ、正式名の「ナマカネ」が訛って「ままかり」になったのだと僕は思っていたのですが、いまインターネットでちらっと調べたところ、実は「ナマカネ」は正式でもなんでもなく、香川県の庵治町界隈での地方名だそうで、正真正銘の正式名称は、「ままかり」でも「ナマカネ」でもなく、「サッパ」(ニシン目ニシン科)っていうそうな。知らんかった。

 で。冒頭のような唐突・強引な友人からの電話であっても、僕くらい素直な人間になりますと、ああ、そうなんか、今日から俺の趣味は釣りなんか、今夜のおかずは「ままかり」ですネ、とすぐさま順応、僕は中二くらいまで毎週のように庵治の海や池で釣りをしていたので、釣りかぁ、懐かしいなぁ、と思いつつ、釣竿とか探したらまだあるんちゃうんか、と我が家の物置を探索したところ、やっぱね、あったあった、と発見した竿には「3m」「¥5,300」と書かれており、こんな竿俺持っとったっけ?とまったく記憶にない釣竿ではありましたが、まぁええわ、リールもあったし、万事おっけー。頭から順に、「麦わら帽子」「首タオル」「ジャージー」「ゴム長靴」といったルックスで、なんか俺プロっぽくね?と思いつつ、ドキドキしながら家で待機しておりました。

 そうしましたら、友人が迎えに来まして、おっさん2人、車で釣具屋さんへ。
 中学生のときまで毎週釣りをしていたというものの、針のサイズだの重りの重さだの、「ままかり」を釣るにあたっての細かい仕掛けのことは皆目見当がつかず、いろんな種類をちょびっとずつテキトーに買うという体たらく。さらに友人にいたっては、「いやぁ、ままかり釣れすぎて船外機沈んだらどうする?」とうそぶいていたにも関わらず、実際は釣竿1本すら持っていない様子で、「釣竿・リール・針・重り・糸切りばさみ一式:1,000円」という、店内で最も安価な釣り道具セットを買っている始末。いくら“今日から”釣りを趣味にするといっても、え?そこからスタートっスか?と、さすがの僕もビビりました。

 そんなこんなでショッピングを終え、いざ庵治漁港へってところで、Tシャツにスウェットパンツ姿だった友人が、
「今日めっちゃ暑いし、ちょっと家で涼しいカッコに着替えてくるわ」
 と言うので、いったん友人宅に寄りました。
 車内で友人の着替えを待ちながら僕は、はっはーん、さては俺のプロっぽい釣り人ルックに実はショッピング中も悔しい思いをしとったな?って思いました。かといって俺以上にプロっぽいスタイルはそうはあるまい。いやいや、そうはいってもヤツは漁師のせがれ、プロ以上にプロっぽいウェアが家にあるのでは?あなどれん。などと一人ヤキモキしていました。

 やがて友人が、家から出てきました。
 勝ち誇ったようなニヤニヤ笑いを浮かべながら、こちらにやって来る友人の服装は、ベージュ色のハーフパンツに白のランニングシャツ、最近腹が出てきていることも手伝って、「裸の大将」のようでした。ただ裸の大将と決定的に違っていたのは、友人のその頭には、「読売ジャイアンツ」の野球帽がのっかっていたということ。ある種、その道のプロ、って感じでした。僕は正直、やられた、って思いました。試合に勝って勝負に負けた、って思いました。

 ともあれ、ようやく庵治漁港を出発。
 セカチューのロケ地である庵治漁港界隈(皇子神社、防波堤など)は連休ということもあって、観光客さんで混雑していましたが、「裸のジャイアンツ」を見て観光客さんは何を思っただろう。あれが庵治町民のすべてだと勘違いされていないことを切に願います。

 肝心の釣りの方ですが、それはもうバカみたいに釣れました。針は6個ついてるやつだったのですが、糸を海に垂らしたとたん、竿の先がビクビクッてなって、糸を巻いたら15cm以上はあろうかというデカい「ままかり」が6匹付いてる、って状況でした。
 ただし、釣りのスポットが肝心のようで、とにかくバカみたいにつれるポイントは、潮と潮の境目とか、あとはカモメがいっぱいいる所、でした。

 結局80~90匹くらい釣れました。はっきり言って釣れすぎて困りました。そんなに食べれんし。

 今回の釣りのことをブログに書こっかなぁ、と思ったのですが、僕は携帯もカメラも持ってってなかったので、友人に携帯で写真を何枚か撮ってもらって、僕のパソコン用のメールアドレスに送ってもらいました。
 全部ピンボケでした。
 携帯カメラで、どうやって撮ったらすべてピンボケになるのか。僕にはわかりません。裸の大将は絵のたいへんな天才だったそうですが、庵治の裸の大将も、ある種の天才かも、と思った次第です。

Comments (2)

あの~、庵治の裸の大将は元同僚のK君でしょうか、、、もしそうならお二人の会話が映画のシーンを見ているように鮮明に想像できます。
お元気そうでなにより。
方言を文字で読むといつも顔がにやけます。わたくしの周りには同郷出身はおりません。さぬき弁っておもしろいねぇ。
裸の大将によろしく。

>marimekkoさん

コメントありがとうございます!
そうですね。
おそらくmarimekkoさんが想像している人物で、
marimekkoさんが想像しているとおりの会話がなされたのでしょう。

さぬき弁が恋しくなったときは、また遊びにきての。
ほなまた!

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